2、面倒くせえ。行かないって言ってるだろ。



「っアッシュのアホー!」
「うおっ?!」


ポーンとアッシュの手の中から勢いよく飛び出してみせたルークは、鼻の先あたりを漂いながらちょっぴり涙で濡れた瞳でアッシュをキッと睨みつける。その頬は赤みが走っていて、「言うんじゃなかった」とその目が語っていた。


「もういい!アッシュなんて知らねえ!大っ嫌いだ!」
「お、おい」
「大体そこで行ってやるとか言わないと物語が進まないだろこのバカッシュー!」


相当激怒した様子で、ルークは目の前に小さな両手をかざした。手の平にはすぐに光が集まってくる。それはアッシュも良く知っている光だった。もしかしなくても、超振動だ。いくら規模が小さくても物体を消滅させる力を持つ超振動を鼻先で放たれてしまえば、ひとたまりもないだろう。アッシュの顔からザッと血の気が引いた。


「まっ待て屑!」
「屑って言うなー!」


パーン!
超振動はあっけなく放たれて、魔法使い鮮血のアッシュはオールドラントの塵と化してしまったのでした。



GAME OVER



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